帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹は、日本では80歳までに約3分の1が発症し、50歳以上がその7割を占めているといわれています。
帯状疱疹ワクチンには、乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」と、シングリックス筋注用の2種類があり、対象年齢は後述の表をご確認ください。
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」
水痘ウイルスの毒性を弱めた生ワクチンです。わずかな病原性があるため、ステロイド剤、免疫抑制剤、抗がん剤を投与中、HIV感染など免疫抑制状態、妊娠中の患者さんには使用できません。
また、37.5℃以上の熱がある方、本剤でアナフィラキシーを起こしたことのある方にも接種できません。
発症予防効果は約50%程度で、帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症を3分の1に抑えるといわれています。
発症予防持続期間は約5年で、定期的な追加接種が必要です。
接種方法は皮下注射で、接種回数は1回です。接種部位の発赤、腫脹、筋肉痛などの副反応がありますが、症状は軽く、頻度も少ないとされています。
価格は8,000円(自費)です。
シングリックス筋注用
ウイルスの一部だけを利用した不活化ワクチンで、感染性はありません。
ステロイド剤、免疫抑制剤、抗がん剤を投与中、HIV感染など免疫抑制状態の患者さんにも使用可能です。
但し、37.5℃以上の熱がある方、本剤でアナフィラキシーを起こしたことのある方には接種できません。
発症予防効果は50歳以上の人で約97%、70歳以上の人で90%程度とされ、帯状疱疹後神経痛(PHN)も88%と高い予防効果が示されています。
発症予防持続期間は9年以上で、定期的な追加接種が必要ない可能性があります。
接種方法は筋肉注射で、接種方法は2回です。
1回目の接種から2カ月後、遅くとも6カ月以内に2回目の接種を行います。
接種部位の発赤、疼痛、筋肉痛、疲労、頭痛などの副反応が、「ビケン」より強く、高頻度に起こります。
1回の価格は22,000円、2回の合計金額は44,000円(自費)です。
帯状疱疹ワクチン接種
- 期待できる効果
-
- 発症を予防できる
- 万が一、発症しても軽症ですむ
- 帯状疱疹後神経痛を予防できるといった効果が期待できる
いずれのワクチンも、新型コロナウイルス予防接種との間隔は2週間以上開ける必要があります。
接種をご希望の方は、ワクチンを取り置きいたしますので、事前にお電話にてご予約をお願いいたします。
ワクチン | 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 | シングリックス筋注用 |
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対象年齢 | 50歳以上 |
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接種回数 | 1回 | 2カ月間隔で2回(遅くても6カ月以内) |
接種方法 | 皮下注射 | 筋肉内注射 |
効果 | 51.3%減少 | 97.2%減少 |
免疫抑制患者への使用 | 不可(抗がん剤、免疫抑制剤を使用している方、ステロイド内服中の方) | 可 |
妊婦への使用 | 不可 | – |
接種価格 | 8,000円 | 22,000円/1回 ※ 2回接種で44,000円 |