湿疹、かぶれ
湿疹とは、皮膚に起こる炎症の総称で、皮膚炎とも呼ばれます。かゆみ、赤み、ブツブツ、水疱など、皮膚の上層に症状が出ます。
湿疹やかぶれが起こる原因は様々で、原因のわからないものも多々あります。
湿疹、かぶれの原因一例
- 肌の乾燥
- 肌が乾燥すると、角質層の水分が不足し、柔軟性を失った皮膚がひび割れたり皮がむけたりします。
「乾皮症」と呼ばれる症状です。乾皮症が進行すると、強いかゆみ、赤み、水ぶくれなどの湿疹を併発し、「乾燥性皮膚炎」になります。ただの肌荒れと思って放置すると、悪化するおそれがあるので注意が必要です。
赤みなどの湿疹の症状がみられる場合は早めに受診しましょう。 - 汗による刺激
- 汗に含まれる塩分や乳酸、尿素などの老廃物が刺激となり、肌にかゆみを引き起こすことがあります。
汗をかいたまま放置すると、皮膚にさまざまな細菌や真菌が繁殖してかぶれが生じたり、汗をかいた肌とアクセサリーの金属が接触することで金属がイオン化し、かぶれやアレルギーをもたらすこともあります。 - 接性皮膚炎
- 肌になんらかの物質が接触することで、湿疹やかゆみを引き起こすことがあります。
接触性皮膚炎にはアレルギー物質(アレルゲン)による「アレルギー性皮膚炎」、化学物質による刺激で起こる「刺激性皮膚炎」、光に当たることで起こる「光接触性皮膚炎」などがあります。
かぶれを起こすものとして代表的なものに、金属製品、ゴム製品、漆(うるし)、洗剤や化粧品に含まれる成分物質などがあります。アレルゲンを特定するためにパッチテストを行うことがございます。 - 虫さされ
- 代表的なもので、蚊やノミに刺されたことによって生じる、強い痛みやかゆみがあります。
虫が皮膚を刺したり咬んだりすることによる物理的な痛みと、虫から注入される物質の化学的刺激による痛みがあります。 かゆみは皮膚に注入された毒成分や唾液腺物質に対するアレルギ-反応によって生じます。
アレルギー反応は刺される頻度や体質によって個人差があります。 - 湿疹、かぶれの治療
- 湿疹の原因はさまざまですが、皮膚表面の表皮内における炎症反応を抑えるのに効果があるのは、ステロイドの外用剤です。
ステロイド外用剤もさまざまあり、炎症を抑える強さによって段階的に分類されています。
症状に合わせた強さの薬剤を使う必要があり、塗り方や塗る回数も重要です。診察の際、外用剤の強さや塗り方などについてもご説明いたします。