巻き爪・陥入爪
『巻き爪』と『陥入爪(かんにゅうそう)』は別々の病態です。合併して起こることもあります。
『巻き爪』と『陥入爪』の違い
- 巻き爪
- 爪の両側縁が曲がって丸くなる形態学的な変形のことです。
- 陥入爪
- 爪の側縁が周囲の皮膚に食い込んで炎症を起こした状態のことです。
はじめは赤く腫れている程度ですが、炎症が長引いたり繰り返したりすると、膿が出て肉芽という盛り上がりが出てきます。強い痛みを伴います。
原因
巻き爪の原因
- 不適切な靴
- 足爪白癬、爪乾癬などの皮膚疾患
- 外反母趾や末節骨の変形
- 高齢の方
- 長期臥床や麻痺などによる歩行量の不足
陥入爪の原因
- 激しい運動
- 窮屈な靴
- 深爪
私たちが歩く時、足の親指には体重の数倍の力がかかり、爪にはこの力に抵抗する役割があります。深爪の状態では、地面を蹴るときに受ける地面からの力に抵抗できず、指の軟部組織が爪を押して巻き爪になります。また、その爪の端が皮膚に食い込み炎症が起きることで陥入爪になります。
治療方法(巻き爪・自費診療)
巻き爪の治療方法
- SH式(そがわ式)ワイヤー法(自費診療)
- 弾力のあるワイヤーの一方の先端を爪の形にあわせてフック型に加工して爪の横の溝に装着し、もう一方の先端を爪の表面に樹脂で固定することで巻き爪を矯正していく施術法です。 2012年に十川秀夫先生がご考案されました。
料金(消費税込)
診察料
価格 | |
---|---|
初回診察料(自由診療) | 2,200円 |
再診察料(自由診療) | 1,100円 |
十川式(SH式)ワイヤー法
価格 | |
---|---|
1か所(自由診療) | 6,600円 |
治療方法(陥入爪・保険診療)
陥入爪の治療方法
- テーピング法
- 爪が食い込んでいる皮膚を爪からできるだけ離すことが必要で、弾性絆創膏をらせん状に足の指に巻きつけ固定します。
毎日自己処置していただきます。
軽症例にテーピングの仕方を指導します。
- コットンパッキング
- 皮膚に食い込んでいる爪の角にコットンを詰める方法です。
- 人工爪作製(ガター法)
- 皮膚に食い込んでいる爪の側縁に医療用のチューブを挿入し固定します。
爪と周囲の組織の間に隙間ができ炎症が緩和されます。
- フェノール法
- 局所麻酔をし、食い込んでいる爪棘を一部のみ切り取る爪母温存爪甲側縁楔状切除術を行うこともあります。
場合によっては爪のくいこんだ部分を除去した後に組織腐食作用を持つフェノールを爪母(爪を作る部分)に塗ることにより、食い込んだ部分に再び爪を生えさせず、再発を防ぐ手術をいたします。