円形脱毛症
再発を繰り返すこともある疾患です。
円形脱毛症について
円形脱毛症には、コイン大の脱毛を始め、頭部全体や全身に脱毛範囲が広がるもの、生え際が帯のように脱毛するものなどがあります。
円形脱毛症は、自己免疫反応の一つであると考えられており、毛髪を生成する毛母細胞が炎症細胞(T細胞:リンパ球の一種)に特異的に攻撃された結果、脱毛します。
治療方法
外用療法
- 外用療法
- ステロイド外用
- 塩化カルプロニウム外用
(フロジン外用) - ミノキシジル外用
(自費診療)
内服療法
症状に応じて、セファランチン、グリチルリチン、抗アレルギー薬の内服を行います。
また、発症の急性期や中等症例では、ステロイドの経口内服を選択することがございます。
重症例(症状が発症してから半年以内の場合)では、ステロイドパルス療法(ステロイドを3日間にわたり大量に点滴する治療法)や頭部全体の50%以上に脱毛、かつ過去6ヵ月に再生なしの場合は、JAK阻害薬(オルミエント)やJAK3/TECファミリーキナーゼ阻害薬(リットフーロ)の経口内服療法を検討いたします。
その他の治療
- 液体窒素による凍結療法
- 紫外線療法
- 紫外線の免疫を調整する作用を活用します。
紫外線照射により、毛母細胞を攻撃しているT細胞を自然死(アポトーシス)に向かわせ、免疫機能を正常に保つ制御性T細胞を誘導することで病勢がおさまっていきます。当院ではエキシプレックス308を使用いたします。
保険適用の治療ですが、月に1回だけでなく、より頻繁な治療が必要です。そのため、クリニックの選択が非常に重要となりますので、通いやすいクリニックを選びましょう。 - ステロイド局所注射
- ステロイドパルス療法
- ステロイドを3日間、短期間に点滴で大量投与します。発症後早期であり、脱毛が急速に進行し範囲の広い場合に行う治療法です。必要と判断した場合は連携病院へ紹介します。