とびひ(伝染性膿痂疹)
細菌(黄色ブドウ球菌、レンサ球菌など)で起こる皮膚の感染症です。
とびひ(伝染性膿痂疹 でんせんせいのうかしん)とは
とびひ(伝染性膿痂疹)は、細菌(黄色ブドウ球菌、レンサ球菌など)で起こる皮膚の感染症です。
とびひ(伝染性膿痂疹)は、すり傷から菌が入ったり、虫さされや湿疹を掻いて起こることも多いです。
皮膚にかゆみを伴う水ぶくれができ、それがすぐ破れて他の場所にどんどんうつっていきます。水ぶくれがあまりできないタイプもあります。他の子供にうつしてしまうことがあり注意が必要です。
とびひ(伝染性膿痂疹)の治療は抗生物質の外用や内服を行います。症状がひどい場合は学校をお休みしたほうがよい場合があります。
症状
しる(浸出液)が出たり水ぶくれ、皮むけやかさぶたがみられます。子供に多いですが大人でもなることがあります。
◆水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん)
原因菌
多くは黄色ブドウ球菌。皮膚や鼻の中などに常在菌として存在します。皮膚の傷などから入り込み増殖してとびひを起こします。表皮剥脱性毒素を持ち皮膚に水ぶくれをつくります。
症状
水ぶくれができて膿を持ち、破れてびらん(皮膚がむけ、ただれたようになる)をつくります。搔くことなどで症状が拡がっていきます。ただれた部分はかさぶたになります。かゆみを伴うことがあります。特に初夏から真夏に多く、乳幼児・小児がなりやすいです。
◆痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)
原因菌
皮膚や鼻、のどに常在菌として存在します。皮膚の傷などから入り込むととびひを起こす原因になります。黄色ブドウ球菌も同時に感染している場合も多いです。
症状
膿をもった水ぶくれ部分が急速に厚いかさぶたになっていきます。赤みや皮膚のただれがみられることもあります。リンパ腺の腫れ、のどの痛み、発熱を伴うことがあります。年齢や季節にはあまり関係なく、突然発症します。アトピー性皮膚炎に特に合併しやすいです。
治療法
- ごく軽い場合は外用薬のみで治ることもありますが、抗生物質の内服が基本です。
- 数日で乾燥しますが、自己判断で早く内服を中止すると再発してしまうので、医師の指示に従いましょう。
- 3~4日して改善傾向のない場合は、内服中の抗生物質の効かない菌(耐性菌:MRSAなど)の可能性があるので抗生物質の種類を変える必要があります。
!日常生活の注意点
- かゆみや水ぶくれが見られたら、専門医の診断を受けましょう。
- 水ぶくれができた時は、引っ搔いて症状を広げてしまわないよう注意しましょう。
- 水ぶくれが快方に向かう段階でかさぶたが認められますが、気になっても剥がさないようにしましょう。